湖北地域は、びわこの東北部に位置し、標高1,000m〜1,300mの山々に囲まれ、この山々を源とした河川はいずれも琵琶湖へと流れ込み、堆積作用により形成された沖積平野は湖岸まで発達し、一大穀倉地帯を形成しています。
また、この地帯は古来から近畿・東海と北陸を結ぶ交通の要衝にあり、京都、江戸を結ぶ交通路として北国街道や北国脇往還が栄えました。
一方、気候は北陸型で、中秋をすぎる頃から「湖北しぐれ」と言われる雪混じりの雨の季節になり、冬には厳しい寒さに加えて、日本海より吹きつける季節風が多くの雪をもたらしています。
本田園空間博物館は、「浅井家三代が育んだ水の郷」をテーマに地域の農業振興の根幹をなす餅の井堰(農業用水取水堰)を代表とする農業用水に係る慣行を築いた戦国大名浅井家と農業の関わり、その中で、育まれてきた歴史・文化・産業、人々の暮らしを再評価し、新たな人の流れとふれあいを創出し、魅力ある地域づくりを行います。
賤ヶ岳から湖北地域をのぞむ
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高時川 餅の井の井立て
(写真:昭和30年代) |
浅井久政像
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江戸時代後期の庄屋の住宅を移築し江戸〜昭和時代の生活の変遷を紹介する「七りん館」、町の古来からの主産業である養蚕の歴史や糸とりなどを紹介する「糸姫の館」、古くから伝わる鍛冶の歴史や作業場の復元、鍛冶道具を展示する「鍛冶部屋」、浅井町の歴史・文化・伝統産業について紹介する「郷土学習館」がある。 |
鶏足寺は、神亀元年(724)行基開基の常楽寺を、延暦18年(799)最澄が再興したと伝えられる己高山の主要寺院で、山岳伽藍の修験道場として平安時代に栄えた。本尊は藤原時代の十一面観音立像で己高閣に収納されている。 |
真言宗。神亀5年(729)創建で当時は1山49坊あったと伝えられ、元浅井家の祈願寺。国の重要文化財に指定されている鎌倉時代の孔雀文磬をはじめ、両界曼陀羅、如意輪観音等の寺宝を保存。 |
真宗大谷派。開基は天平8年聖武天皇の勅願により僧泰澄が息災延命・万民豊楽の祈願をこめて十一面観音を彫刻、一宇建立に始まると伝えられている。元亀元年の浅井・織田の戦火で堂宇炎上、観音像(国宝)は土中埋蔵により戦火を逃れた。 |
東西約400m南北300mに及ぶ弥生時代から平安時代にかけての大集落跡。現在は当時の代表的な建物を復元し古墳公園として整備されている。 |